18 八坂神社![]() ![]() | 往還を更に進み椎津川を渡ったところに八坂神社がある。 祇園社と云い、建速須佐之男命を祀る郷社である。崇神天皇の御代に須賀山(城山)に祀られて、須賀宮と名づけられていた。は稲田の宮とも云う。その後、今の土地に遷祀した。慶安二年十月十七日徳川家光が神領十石二斗を寄進する。 毎年七月九日大祭を行い、神輿の渡御をおこなっていたが、明治四十四年より七月二十ニ日に執り行うこととした。 古式に則った左源の種蒔き神事では、天狗のお面を被り、鍬で田畑を耕す真似をし、観客に向けて種を播く。観客は争ってその種を拾い、これを混ぜた種を畑に播き、その年の豊作を祈願した。 境内は平坦で木更津街道より五尺高く、南側は城山、他の三方は平坦で市街に続き樹木は見られない。 本殿は木造平屋茅葺・床下四尺・間口約三間・奥行約二間・左右に回があり、周囲に神垣をめぐらす。拝殿木造平屋茅葺・間口四間半。奥行三間半。 社前に神木の大銀杏樹があり、樹齢数百年と云われている。 (市原郡誌より) 上:明治期の八坂神社 広瀬蘆竹画 (姉崎町年中行事より) |