海苔すき体験(市原市立千種小学校)


 平成23年1月 千種小学校で「海苔すき体験学習」が行われました。
かつて郷土で盛んであった海苔養殖を学ぶ学習の一環で、7年前から毎年 海苔の取れるこの時期に行っている行事です。
当日は松ヶ島、青柳台、北青柳の皆様の指導により、4年生が乾海苔作りに挑戦しました。
この体験学習より「乾海苔のできるまで」を紹介します。

 

 「海苔すき体験」ビデオ 
 
    ===> ここをクリック(WMV 1.2M)  
 
体験学習のビデオを作成しました。 (DVD 5分)
体験学習と松ヶ島漁業協同組合の紹介です。

ご希望の方に差し上げます。
申し込みはメールで!

<乾海苔のできるまで>
  生海苔(乾海苔の原料)
 海苔ひびから摘み取った海苔をはよく洗い、
これを「乾海苔」に加工します。
 
 
海苔切り

 摘み取った生海苔は長く成長しているので、そのままでは「すく」ことができませんので、細かく切りきざみます。

昔からのケヤキを輪切りにした「たたき台」の上で海苔切り包丁で、「とんとん」と叩きます。 かつては、この「とんとん」と海苔を切る音があちこちから聞こえたと言われています。  (写真 上)


昭和の初めころからは「海苔切り機」が使われました。
海苔を入れたざるは、下がふくれて「おたふく」の顔に似ているので「おたふくざる」と呼ばれています。 (写真 下)
海苔すき

 細かくきざんだ海苔に大量の水を加え、ドロドロの状態にしてこれをすきます。
和紙をすくのと同じ原理です。

ドロドロの海苔の溶液を小さな木箱ですくい取り、これをすのこの上においた型枠のなかに平均した厚さになるように流し込みます。
・・・穴があいたらチョット足して・・・・
型を外すと、すのこの上に薄くすかれた「海苔」が現れます。

ドロドロの海苔をすくい型に流しこむ木箱を「すき桝(ます)」、型枠を「すき舟」、「すき舟」の下のすのこを「海苔簀(す)」と呼んでいます。

海苔干し(大阪干し)

 海苔付きの簀を天日に干して、乾いたら海苔をはがして「乾海苔」の出来上がりです。

昔は台簀(丸太に横竹を数段渡した骨組みに藁や葭で干し面を作った台)に海苔簀を干していましたが、作業性に勝る大阪干しにとって代わられました。
この大阪干しも、現在では火力による乾燥に代わられています。