解説:顕本法華宗
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京都妙満寺を総本山とする日蓮系の宗派。
日蓮宗妙満寺派、日什門流とも呼ばれていた。
開祖玄妙日什は、岩代国会津に生まれ、十九で比叡山にのぼり横川の慈遍に学んだ。三十八歳のとき天台宗の能化(教育・学問の長)になったが、五十八歳のころ故郷会津に帰り、羽黒山東光寺の住持となる。ある日、日蓮の「開目抄」ならびに「如説修行抄」を感得して、天授六年(1380)天台宗より日蓮宗に改宗した。時に六十七歳であった。
法華宗中山法華寺で教学を講義するとともに、日蓮の遺文を研究した。その後日什は、既存の日蓮門下各門流に同心せず、釈迦の精神を受け継ぐは「経巻相承」にあり、宗祖日蓮聖人の「直授法水」にあるとして日什門流をおこした。
やがて京都へ登り室町六条に一庵興を創した。これがのちには宝塔山妙満寺と号した。
日什は七十八歳のとき会津に帰り、翌年入滅した。

妙満寺は、現在は京都左京区に移転されており、その「雪の庭」は、清水寺成就院の「月の庭」、廃寺となった北野成就院の「花の庭」と合わせて、雪月花三名園と呼ばれている名園の一つである。また仏舎利塔に収蔵されている「道成寺の鐘」は、安珍と清姫の伝説の鐘とされている。