『アオヤギ』は『青柳』                    H14.6.17

舌切り
寿司、刺身、ぬた等でおなじみの「アオヤギ」。
この「アオヤギ」の名前は市原市青柳(あおやぎ)に由来しています。
「アオヤギ」は「バカ貝」のむき身を言い、多くは舌に見える足の部分を食べますが(これを「舌切り」という)、最近では抜き身を熱湯にくぐらせたものも出回っています。
むき身また、「バカ貝」には二つの貝柱がありこれを「小柱」「あられ」とよび、すし種・酢の物・和え物やみつばとのかき揚げやサラダ等加熱しても美味しく、「アオヤギ」より応用が利くので俗に「親まさり」とも呼ばれています。

「アオヤギ」の鮮やかなオレンジ色はカロチン(ビタミンA)で,ガン予防や皮膚・粘膜・骨・歯を丈夫にする等の効果があると言われています。


昔の青柳地区は豊富な漁場の海が広がる漁村でした。ここで大量の「バカ貝」がとれ、青柳港から江戸・東京へと盛ん積出されました。「バカ貝」では語呂が悪いのでその地名をとり「青柳(あおやぎ)」と呼ばれ、これが全国的に広がったものです。現在はコンビナートが立ち並び漁村であった面影はなく、生産は木更津・富津方面へと移り変わりました。
写真は昭和初期の青柳漁(いちはら昔写真集 昭和57年 市原市より)

バカ貝「バカ貝」は一見「蛤」に似ており、「蛤」を取ったと勘違いした汐干狩客をガッカリさせる悪者?ですが、「蛤」と大きな違いは貝殻の厚さです。
「蛤」は厚く丈夫な殻ですが、「バカ貝」は薄く壊れ易い殻をしています。

また、変わった名前ですが、その名の由来は諸説あります。 ★一口メモ
・青柳の地元では「アオヤギ」を「アオヤギ」と呼ばず、「バカ」と本名?で読んでいる。(島野在住 谷嶋一馬氏)