県指定無形民俗文化財(指定:昭和39.4.28)
 鶴峯八幡の神楽(つるみねはちまんのかぐら)
市原市中高根(鶴峯八幡宮)  鶴峯八幡宮神楽連

 鶴峯八幡宮は、九州の宇佐八幡宮から勧請され、鎌倉の鶴岡(つるがおか)八幡宮、館山の鶴谷(つるがや)八幡宮とともに、関東の三鶴と呼ばれる神社です。神楽は、鎌倉の鶴岡八幡宮から伝わったといい伝えています。そのため、「鎌倉ばやし」という別名でも呼ばれます。
 神楽は毎年十月中旬の日曜日に、神社の秋祭りに奉納 されています。全部で十二座あり、「猿田彦(さるたひこ)」「巫女(みこ)(月日の巫女:つきひのみこ)」「八幡様(はちまんさま)(玉取り:たまとり)」「三韓(さんかん)」「稲荷様(いなりさま)(コンコン・種まき神事)」「恵比寿様(えびすさま)」「浦島(うらしま)」「太刀の巫女(たちのみこ)」「老人(ろうじん)」「福ミコウ(ふくみこう)」「山の神」「湯立(ゆだて)(手隠し:てかくし)」の曲があります。
 神楽は、拍子方と舞方に分かれて演じられます。拍子方の奏する雛子は、「オヒャラドドンコ」「アガリハ」「サガリハ」「ソソリ」「ミユ」「サルタ」「カマクラ」「オカザキ」「コンコン」があります。太鼓・小太鼓・笛・鉦の楽器を用います。


   「房総の祭りと技」 千葉県文化財保護協会発行 平成六年四月二十八日