県指定無形民俗文化財(指定:昭和30.12.15)
 鳥見神社の獅子舞(とりみじんじゃのししまい)
印旛郡印西町平岡(鳥見神社)  鳥見神社獅子舞保存会

 この獅子舞はいわゆる三匹獅子舞で、毎年五月三日のオコトといわれる日に、鳥見神社で演じられます。この獅子舞は文明年間(一四六九〜一四八七)から続いているといわれ、悪魔祓いや五穀豊穣を祈願して、苗代の種蒔きの後に舞われました。獅子舞の上手下手で豊凶を占ったとの口伝も残されています。
 三匹の獅子はそれぞれ、ジジ(親獅子)・セナ(子獅子)・カカ(雌獅子)と呼び、土地の青年から選ばれた者が舞います。演目は、「初(しょ)の切(きり)」「二(に)の切」「寝起きの舞」「三角(さんかく)の舞」「蚯蚓拾(みみずひろ)いの舞」「喧嘩(けんか)の舞」「仲直(なかなお)り三角(さんかく)の舞」「弓越(ゆえご)えの舞」などがあります。
 獅子は腹前に羯鼓を持ち、桴で叩きます。囃子は、笛が中心です。
 当日は、神官の家に集合し準備をし、正午になって神官宅で一度舞い、それから神社境内に移り舞い、夕方になって再び神官宅で舞って終えます。



   「房総の祭りと技」 千葉県文化財保護協会発行 平成六年四月二十八日