No 方  言 意  味
1 あんとんなゃか 大丈夫か。何ともないか
2 あがっと 座敷の上り口。同上り段。
3 あごむ 跨ぐ(またぐ)
4 あじったんも どうしても
5 あそっこら あちらこちら
6 あっけんとられた ぽかあんとした
7 あったりもんだ もったいないこと
8 あっぽや 便所(厠)
9 あてずっぽ 目標なしにやる。目あてがない
10 あとしゃり あとづさり(バックする)
11 あにい、にい、せな
12 あにゃふにゃ なんともつかない
13 あびこ 小海老(こえび)
14 あめぁご あまったれる
15 ありんぼ(こ)
16 あんが そうじゃない。何が
17 あんご 蟇蛙(ひきがえる)
18 あんちもんだ 何という物だ
19 いいつらんか よい面・の皮
20 いきなりさっぽう あたりをかまわずに
21 いきれる 蒸し暑い(むしあつい)
22 いけっちゃべる 自制なしの談話(おじやべり)
23 いけっばらたてる 大したことでもないのに腹をたてる
24 いったらしょうが 言った以上は,
25 いとんぎり 糸のある限り。物のある限り
26 いなさ 東南の風(とうなんのかぜ)
27 いはぇじょ 生家(位牌所)。嫁の生れた家
28 いびい 煙い(けむい)
29 いらぬくんじゃく 必要でないこと。出しゃばり
30 う ーし おし(ろうあ者)
31 うぐし 棟(屋根棟)
32 うしくど 後頭部
33 うっちゃる 捨てる
34 うでぬき 農作業衣の一種(腕貫き)
35 うなう 耕す(たがやす)
36 うぬし お主。おまえ(同等以下の者に)
37 うめぶし 梅干
38 うらいた 天井(てんじょう)
39 うろう うるう
40 うんこ 大 便
41 うんざり あきれて、がっかり
42 うんもつんもない 受け答えがない.
43 えいしごと 交互にやる(助け合い仕事)
44 えごうか 行こうか
45 えたち 鼬(イタチ)
46 えっかゃぁ 大きい
47 えっべい 行く。行こうか
48 えぬ
49 えび 指(ゆび)
50 おえなや いけない
51 おおこゃ 疲れた時に出る言葉。おお疲れた
52 おーふ たっぷり(応揚で沢山ある)
53 おーぼりたぇ 腫れぼったいこと。目上の人に圧倒されそうな感じ。おも苦しい
54 おきゃんきゃ 浮わついてる人。落着きがない人
55 おじやらく めかし(美粧)
56 おちゃっぴ きれいな物ばかり身につける人。また身につけたがる人
57 おちわ 団扇(うちわ)
58 おっかない こわい。恐ろしい
59 おっかやされない 手にあまること
60 おっくじく 折る(手折ること)
61 おつけ 味噌汁(みそしる)
62 おっこじます なんとかやる
63 おっつあん 伯父、叔父
64 おっぺす 押す。押出す
65 おっぽらう 投げる。投げつける
66 おば
67 おばじよ 叔母、伯母
68 おふくろ、おっかあ、おかっちゃん
69 おぶっつぁり 人に頓りきる
70 おめぁど お宅(お前の所)
71 おやっか おやまぁ
72 おらっこ 自分の方
73 かあら 瓦(かわら)
74 かいぃ かゆいところ
75 かかあ
76 かがむ かくれること。腰が曲ること
77 がさつ 他をかき分けても先に出る、迷惑もかまわないこと。
 78  かす 屑のこと。普通でないこと
79 かたもん 片わ者、身障者、悪体言葉
80 がちゃがちゃ くつわむし
81 かっじゃ 鍛冶屋
82 かったゃぼう 片体坊(癩病者)、悪体言葉
83 かったんない 足りそうにもない
84 かっちゃくる すくいとる、穴を掘る時の言葉
85 かっちゃべる むだ話、ぺらぺら話
86 かぶちゃ 南瓜(かぼちゃ)
87 かみすり 剃刀(かみそり)
88 かめんこ
89 かゃあす かたむく。倒す
90 かゃぁちょみっみょ 返しみち、返報復
91 かやっこ 貝っ子、貝殻、貝
92 かやをふる。かやぶる 左右に振り動く、不安定
93 からきび それ見ろ
94 かんこ 下駄、幼児言葉
95 かんこ 下駄
96 かんだち 雷 雨
97 かんのんさま 虱(しらみ)
98 きぁきじゃない 気が気でない(心配)。いらいらする
99 ぎぃたんぼ 食いしん坊
100 きつ 紫蘇(しそ)
101 きにょ 昨日(きのう)
102 きりょっぱ 体力量の強いこと
103 きれえーか きらいか
104 きれひき 切り引。小作料を負けてもらう
105 くっちぁべる しゃべる(饒舌)
106 くっちゃめ 蝮(まむし)
107 くっちゃめ 蝮(まむし)
108 くね 垣根(かきね)
109 くらゃまんしょ 食いしん坊
110 けぃ、けぇ 食べろ、濃い(お茶が濃い)
111 けぇ、くぇ 食え、食べろ
112 げえろ
113 けたら 側、一部(例こっちけたら)
114 けつぬど 肛門
115 けっぽらゃぁ 気配がないこと
116 けんぐろ 剣畔、田の畔の細いもの
117 けんとう 目標、見あて(見当)
118 けんともなぇ 見当もない、とても素晴らしい
119 こし おまえ(お主人対等、または以下の人)
120 ごど 荒いごみ、おもに藁・茅等
121 ごーろ 土のかたまり、(土塊)
122 こゞちゃれる 叱られる
123 こごむ かがみ込むこと
124 こごろましぃ 珍重。非常に珍らしい
125 ござっぱたき 最後の一人になるまで居る
126 こじけぇ 行ってしまえ。行け
127 ごしょ 後生。念仏講
128 こしりためる こつこつ無理して貯める
129 こすい ずるい。 (いけっこすい)
130 こそぐる くすぐる
131 ごたらく ごたごたと、まとまりのないこと
132 ごちゃまっかぇす ごまかすこと
133 ごったく 雑 事
134 ごっちんかぇす 色々なふうに動かしてみること
135 ごっつさま ご馳走さま
136 こま
137 こましゃくれる こなま意気
138 ころけてる 馴れ過ぎている
139 こわい 疲れる
140 さすが 小刀(屋根職人の使う小刀)
141 さっかけ 廂(ひさし)
142 ざっかけ 飾りけなく、安直に(雑に)
143 さっぽらう 投げる。投げつける。投げ捨てる
144 さつらにきぃ 面にくい。非常に憎い
145 さゃたらく 余計なことをやる
146 さらちゃっとけ 捨てておけ
147 さるすべり さるすべり
148 し こ 服装。仕度
149 しける 暴風雨
150 じっかり 沢山。一ぱい
151 しととんの ひと通りでない
152 じゃくろ 石榴(ざくろ)
153 しゃけ
154 しゃてい
155 しょうい 醤油(しょうゆ)
156 じょうぼ 住宅の人口の道
157 じょうり 草履(ぞうり)
158 しょたゃぁこさゃぁ 世帯をこしらえる。財産づくり
159 しりくぢるもしない 知りもしない
160 しわっけつ けちん坊。 (貪慾者)
161 すいっちょ 馬追い
162 すがゃぇをかけ たばねる(刈り草を束ねる)
163 すくも 籾殻(もみがら)
164 ずず じゅず
165 すそあげ 馬の足を湯舟で洗い流す
166 すてばつける 体面を度外視する(捨鉢)
167 すねっぽら 脛(すね)
168 すもうとりばな すみれ
169 せいしょ 精を出す(精励)
170 せぇめんがまし 邪まだてする
171 そうそらく そそっかしい。注意がない(不注意)
172 そうばっか 粗 雑
173 そくた へそまがり者
174 そっぶ ぷういと腹を立てる
175 ぞろぶく 引ずる
176 だ み 陀弥。葬式
177 だ ぼ 車の荷縄掛けの突出棒(駄棒)
178 だぇどころ 台所(だいどころ)
179 たかん 沢庵(たくあん)
180 たけんこ 筍(たけのこ)
181 たつぼ 田螺(たにし)
182 たなゃぁど 種池。溜池。池
183 だゃぁこん 大 根
184 たらがる 手出しをする
185 たんご 肥料桶(人糞尿用)
186 だんな、おとっさん 夫(おっと)
187 ぢい 祖父(そふ)
188 ちいち 魚のこと、子供言葉
189 ちいっとばかり すこしばかり
190 ちぃんぽくさい ごく小さい
191 ちっこ 乳子。おちち
192 ちっち
193 ちゃんがれ どけろ。のけろ
194 ちょかす おだててごまかす
195 ちよっかゃをだす 戯れに手を出す(本気でない)
196 ちょぼくれ じょう談で笑わせる
197 ちりりんげ 蓮花さじ(中国料理用)
198 ちんちろりん 松虫(まつむし)
199 つい 汁(つゆ)
200 つーぇ 費え。無駄なこと
201 つっだす 突出す。差し出す
202 つぶ 潮吹き(しおふき)
203 つらっかぶち 顔かたち
204 つんむく 突向く(方向違いに)
205 て び 手樋。用水路
206 でぇ。でい 人糞に草木灰を混合した肥料
207 てぇひゃらく あたりかまわず自慢する。ていたらく
208 てっぱ てっぱつ。天目酒
209 てよけ 手桶(ておけ)
210 てんじよ 空(そら)
211 とうぞ 豆汁(味噌豆を煮た時の煮汁)で食用とする
212 とうちゃん、おやじ、おとっちゃん 父(ちち)
213 どうみゃってこうみゃって どう見てもこう見ても
214 とっかゃる 取替える。交換
215 とっと 鶏(にわとり)
216 とっぺつもなぇ とてつもない
217 とぼ(ば)ぐち 入口
218 とぼくち 家の出入口
219 どんこ 一緒にする(混合)
220 ながじけ 霧雨(きりさめ)
221 なす 生す。出産のこと
222 なっこ 帯を使わずに、子供を直接上着物で背負うさま
223 ならい 西北の風(せいほくのかぜ)
224 なんか 他人のいうことなどを聞かない人
225 なんとう 墓地
226 にがな たんぽぽ
227 にさゃぁ(にしゃぁ) おまえはなあ
228 にし あなた
229 にしがらがほう あなたのいえ
230 ぬくとばっこ 日向(ひなた)
231 ぬふてぇ 暖かい。 (北海道でぬくい)
232 ねせる 寝かす。横にする
233 ねとちをうつ 馬が厩で背ごすりをする様
234 ねとんだんこ 値段との談合
235 ねねっこ 赤ん坊。生後児
236 ねべねねさして 寝るのも寝ないで
237 ねんじん 人参のこと
238 のうずる なまけてはかどらない
239 のうてん 頭上(ずじょう)
240 のぅのうしい 能能とする。気がねなし
241 のきば 雀(すずめ)
242 ののこ 綿入れの着物(布子)
243 のべつまくなし 一時も休まずに
244 ばあ、ばばあ、ばばくた 祖母(そぼ)
245 はがち 百足(むかで)
246 はしゃぐ かわく(乾燥)
247 はすてなげを食う 不意に投げ出されるので転ぶ様
248 ぱっぱ 葉(は)
249 はなぇる 仕掛ける。子供に便をさせる
250 はメはずス 分量を越える程に
251 ばよむ 数をごまかすこと
252 はらんがゃ つわり。 (妊しん初期)
253 ひとっぱらぇ 一時間ほど
254 ひまち 日待。農休日
255 びや 琵琶(びわ)
256 びゃく 土砂崩れ
257 ひやり 日遣り・祝飲食(団体で)
258 ひょうたくれ 冗談をいうこと
259 ふうかし 貝殻のまま煮る食物
260 ふぅふくらます 腹をたてて、ほほをふくらす
261 ふぉっぺた 頬(ほお)
262 ぶたんくち もじり袖(豚の口形をした上衣)
263 ふつかむ 掴む。握る
264 ふったぐる 強引に取る
265 ふっちゃげる 持ちあげる
266 ぶっつぁる 背負ってもらう
267 ふりたんぎ 振りまくる。振り廻す
268 へいと。へえとっこ 乞食。乞食の子
269 ぺかをくう 凧が急上昇し過ぎて前のめりで落ちる様
270 ヘぼ 紐(ひも)
271 へる 昼(ひる)
272 ほうたろ 蛍(ほたる)
273 ぼけ 藪(やぶ)
274 ぼさら 小笹類
275 ぼじくる 掘る。発掘
276 ほっかゃし 掘返し。水田中耕
277 ぼっかやす 倒 す
278 ぼっこす こわす
279 ぽっぽ 筒(つつ)
280 ほめころがす ほめたたえる
281 ま、どうど
282 まくてんば 太い棒
283 ましゃくにあわぬ どうしても納得がいかぬ(間尺)
284 まるく たばねる(稲束等)
285 まんにや 今夜(こんや)
286 まんま めし(飯)
287 みいみい 蝉(せみ)
288 みからざい 身から出たさび
289 むねた むないた(胸部)
290 めいめつぼ 蝸牛(かたつむり)
291 めぇしろがらない 姿を見せない
292 めっける 見つける。 (遺失物等)
293 めっこ 姪(めい)
294 めどっこ 小あな。小堀割
295 めにみあすられない 目にとまらない。(す早い行動)あぶない
296 めにもくれも見えない いくら待っても見えない
297 めのこかんじょう めいめい勘定。大体の目安
298 めふだれ めやにの病(眼痛)
299 めめず 蚯蚓(みみず)
300 めゃぁめっこ 乳。母(幼児対母)
301 めゃましい いまいましい。きもがいれる
302 めんちょまわす 目を廻す(多忙時に)
303 も ご 一番可愛い子供(可愛いこと)
304 もく 藻(も)
305 もこ 婿(むこ)
306 もしろ 莚(むしろ)
307 もちぐさ 蓬(よもぎ)
308 もみぢ 楓(かえで)
309 や ど 屋根(草屋根)の葺替
310 やあすらない 相手にしない
311 やあべぇ 歩いてこい。一しょにこい
312 やぁへんど いやだけれども。先方に合うような返答を交わす
313 やご 夜具(やぐ)
314 やま 眉毛(まゆげ)
315 ゆ て 湯手拭
316 ゆんべ 昨晩(さくばん)
317 よじぃ 夜、尿をもらす
318 よっつく 寄りつく
319 りんりん 鈴虫(すずむし)
  ここまで

 
  「わが郷土の方言」 泉水良比古  市原地方史 第一号 昭和51年3月30日