新・房総の夜明け
「伏谷如水と清水次郎長の生きた時代」
<巻末:おわりにあたり より>
NTTを平成九年三月に定年退職。残りの人生をどう過ごすかという思いに至り、いつの間にか郷愁にも似た過ぎ去った鄉土の歷史に興味を持つようになった。市原の幕末維新を経た六十八年後に生まれた自分が、その後の時代の変わり様の中で生き、何を見て、何を遺したかったかを書き残すことにした。
振り返って、これまでの道中で対面した場面、特に鶴舞の地に歷史の証明として「伏谷如水卜清水次郎長ノ碑」や点字の父「石川倉次先生之像」又鶴舞藩と縁ある福島県いわき市、静岡市の清水区などに「天田愚庵歌碑」や「次郎長の顕彰碑」建立など牛久の原地石材店の協力を得て実現したことは施主の髙石鶴子さんにとっても、又、自分にとってもこのことに関われたということで幸いな事であつた。
又、この動きの中で静岡市の「次郎長翁を知る会」やいわき市の「愚庵会」、東京谷中の全生菴で繁がった山岡鉄舟会等々と地元「鶴舞の歷史」が、広く各地域と「一衣帯水」の関係であったことが再認識でき、それを通して「市原市の鶴舞の歷史」の存在が「藩主井上正直」、「伏谷如水と清水ノ次郎長」等を媒介として周知でき、遲まきながら仲間入りができたかなといぅ点では自己満足している。
思いつくままに羅列して略記してみたのが本書であり、「鶴舞藩を知る会」の事務局長としての大まかな活動を記録したものであリ、又、自分の足跡として心の日記帳ともなるものと思っている。
これまで何かとご支援いただいた方々や、千代田印刷に感謝し終わりとする。
令和三年八月吉日
「鶴舞藩を知る会」
事務局長 塚原 茂
問合せ先 090-8778-6420 塚原